今年の夏は、記録的な猛暑が続いていますね。熱中症対策は万全ですか?「最近なんとなく体がだるい」「毎年夏になると食欲が落ちる」といった悩みはありませんか?「熱中症」と聞くと、急な体調不良や意識障害を思い浮かべるかもしれませんが、実は「慢性的熱中症」という、気づかないうちに進行する恐ろしい熱中症があるのをご存知でしょうか?
慢性的熱中症は、特に高齢者や子ども、持病を持つ方など体調管理が難しい人にとって、より大きなリスクを伴います。また、自宅で過ごしている時間が長い方でも、知らず知らずのうちに脱水が進行してしまうことがあるため、「外に出ていないから大丈夫」とは言い切れません。
先日放送されたテレビ朝日「林修の今知りたいでしょ!」では、日本医科大学武蔵小杉病院の神田潤医師が、この「慢性的熱中症」について詳しく解説されました。熱中症診療ガイドライン2024の作成チームリーダーも務める神田医師の解説は、「寝るときはエアコンをつけて体温調整を」「コーヒーも水分補給として活用できる」など、実践的なアドバイスが満載でした。今回は、番組で紹介された慢性的熱中症の正体と、今日からできる対策について、皆さんの疑問を解消する形で徹底解説していきます。
「夏バテかな?」と見過ごしていたその症状、もしかしたら「慢性的熱中症」かもしれません。ぜひ最後まで読んで、この夏を健康に乗り切るための知識を身につけてくださいね!
「慢性的熱中症」とは?夏バテとの違いは?
神田潤医師によると、「慢性的熱中症」とは、ダルさ、頭痛、めまい、軽い吐き気などが続く、いわゆる夏バテや更年期障害に似た状態を指します。こうした症状が長期間にわたりダラダラと続くのが特徴です。通常の熱中症が急性の症状であるのに対し、慢性的熱中症は、日々の生活の中で知らず知らずのうちに起こる「小さな脱水の積み重ね」が原因で引き起こされます。
特に高温多湿な日が続くと、室内でも大量の汗をかいて脱水が進みます。冷房を控えたり、水分摂取が少なかったりすると、気づかぬうちに体の水分とミネラルのバランスが崩れてしまうのです。慢性的熱中症の兆候は一見軽く見えても、体調全体に大きな影響を及ぼすため、早めの対処が重要です。
「夏バテだから仕方ない」と放置してしまうと、症状が悪化したり、重症の熱中症に移行するリスクもあります。特に、以下のような症状が長く続く場合は、慢性的熱中症を疑ってみる必要があるでしょう。
- 全身の倦怠感やだるさ
- 食欲不振
- 頭痛やめまい
- 吐き気や胃腸の不調
- 集中力の低下や思考力の鈍化
- 睡眠の質の低下
これらの症状は、体内の水分や電解質のバランスが崩れることで、自律神経の乱れや臓器の機能低下が起こっているサインかもしれません。
気づかないうちに脱水?慢性的熱中症を引き起こす3つの落とし穴
番組では、神田医師が慢性的熱中症を引き起こす「水分不足」の主な原因を3つ挙げられていました。日々の生活の中で、無意識のうちにやってしまっている行動がないか、チェックしてみましょう。
- トイレを気にして水分補給を減らす
- 食事を抜く
- 寝るときにエアコンをつけない
他にも、アルコールやカフェインの過剰摂取による利尿作用、長時間の屋外活動、マスクの長時間着用による体温上昇なども脱水の一因になります。
これらの「落とし穴」に心当たりがある方は、放置すると症状が悪化する危険もあるため、今日からでも意識的に改善していくことが大切です。
今日からできる!慢性的熱中症対策と神田医師の金言Q&A
慢性的熱中症の予防は、日々の生活の中で少しの工夫を重ねることがカギとなります。以下の具体的な対策を参考に、自分や家族の健康を守っていきましょう。
- こまめな水分補給の習慣化: 喉が渇く前に水分を摂るように意識し、経口補水液やスポーツドリンクの活用もおすすめです。冷蔵庫に常備しておくと、外出前や起床時にもすぐに補給できます。
- 食事からの水分・栄養補給: スープや果物、味噌汁なども有効です。栄養と水分を同時に補給しましょう。バナナやきゅうり、スイカなどはミネラルが豊富でおすすめです。
- 睡眠中のエアコン活用: 寝苦しい夜は我慢せず、タイマーや扇風機を活用して快適な睡眠環境を整えましょう。就寝中の熱中症対策として、冷感寝具や吸湿速乾パジャマの使用も効果的です。
- 体を効率的に冷やす方法: 手のひらを冷やす、ボディシートを使うなど、簡単な方法でも体温調整に効果的です。冷却スカーフや首掛け扇風機などのグッズも活用するとより安心です。
- 熱中症の応急処置: 意識があれば水分補給、意識がない場合は救急車を呼び、体を冷やしながら対応しましょう。保冷剤や冷却シートを脇や首筋に当てると効果的です。
まとめ:慢性的熱中症から身を守るための要点
「慢性的熱中症」は、自覚症状が軽いため見過ごされがちですが、放置すると健康に大きな影響を及ぼす可能性があります。林修先生の番組で神田潤医師が解説されたように、日々の小さな脱水の積み重ねが原因で起こるこの熱中症は、意識的な水分補給、バランスの取れた食事、そして適切なエアコンの使用など、ちょっとした心がけで予防することができます。
- こまめな水分補給を意識する
- 食事を抜かず、スープや果物などで水分補給
- エアコンや扇風機をうまく使って睡眠環境を整える
- 手のひらやボディシートで体を効率よく冷やす
- 万が一の応急処置方法を知っておく
また、熱中症対策グッズの活用や、自治体が配布する「熱中症予防カード」なども便利です。気温や湿度をチェックできる温湿度計や、室内用のアラーム付き熱中症予防モニターなども販売されています。
今年の夏は、神田医師の金言を胸に、慢性的熱中症から身を守り、健康で快適な夏を過ごしましょう!具体的なサービスや商品(例:経口補水液、冷却グッズ、温湿度センサー付きエアコン)を活用するのも、効果的な対策のひとつです。
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