「ゲンキの時間」で横尾隆博士が語る腎臓の健康と慢性腎臓病の早期発見・予防法

最近放送された「健康カプセル！ゲンキの時間」では、東京慈恵会医科大学の横尾隆博士が出演し、腎臓の健康に関する重要な情報が詳しく紹介されました。この記事では、その内容をもとに、腎臓の健康を守るための具体的なポイントや生活習慣改善のヒントをお伝えします。

成人の5人に1人が抱える慢性腎臓病とは？

慢性腎臓病（CKD）は、成人の約5人に1人が抱えているとされる非常に身近な病気です。腎臓は体内の老廃物をろ過する重要な役割を担っていますが、一度その機能が低下してしまうと、元に戻すことは困難です。その結果、最悪の場合、人工透析や腎移植が必要になることもあります。

慢性腎臓病の初期段階では自覚症状がほとんどないため、知らず知らずのうちに進行してしまうケースが多くあります。そのため、早期発見と予防が何よりも重要です。

腎臓の健康状態を知るためには、健康診断の結果をしっかり確認することが大切です。特に注目すべき数値は次の3つです。

尿蛋白
尿に蛋白が含まれる場合、腎臓のろ過機能に異常がある可能性があります。健康診断で「+」の結果が出た場合は、さらなる検査が必要です。

クレアチニン
血液中のクレアチニン値は腎臓の排出機能を反映します。基準値を超える場合、腎臓に負担がかかっている可能性があります。

eGFR
eGFRは腎臓のろ過能力を示す指標です。60以上が正常範囲とされていますが、これを下回る場合は腎機能が低下している可能性があります。早めに医師に相談し、具体的な対策を取ることが求められます。

日々の食生活は腎臓の健康に大きな影響を与えます。横尾博士が番組内で紹介した食事のポイントを以下にまとめました。

塩分を控えた食事
腎臓に負担をかけないためには、塩分の摂取を控えることが重要です。1日の塩分摂取量を6g未満に抑えることが推奨されています。

出汁を活用した減塩レシピ
味噌汁や煮物などを作る際に、塩ではなく昆布や鰹節を使った出汁で風味を加えることで、塩分を控えながら美味しい食事を楽しむことができます。

バランスの良い栄養摂取
カリウムやタンパク質の摂取量にも注意が必要です。腎機能が低下している方は、過剰なタンパク質摂取が負担になることがありますので、専門家のアドバイスを受けると良いでしょう。

腎臓を健康に保つためには、食事だけでなく、日常生活全般での習慣改善が重要です。

適度な運動
軽いウォーキングやストレッチなどの適度な運動は、腎臓の健康維持に効果的です。ただし、激しい運動は逆に負担になることもあるため、無理のない範囲で行いましょう。

十分な水分補給
腎臓は体内の老廃物を排出する際に水分を使用します。1日2リットルを目安に水を飲むことで、腎臓の働きを助けることができます。ただし、心臓や腎臓に疾患がある方は、医師の指導に従ってください。

禁煙と節酒
喫煙や過度の飲酒は腎臓だけでなく全身の健康に悪影響を及ぼします。これを機に禁煙を始めるのも良い選択です。

腎臓の健康は全身の健康に直結しています。「ゲンキの時間」で紹介された情報をもとに、日常生活に取り入れやすい対策を行うことで、腎臓病を予防し、健康な毎日を送りましょう。健康診断の結果をしっかり確認し、必要に応じて早めに専門医に相談することが大切です。

腎臓を労わる小さな習慣が、大きな健康の差を生むことをぜひ覚えておいてください。